フレキシ(FLEXI)ビームシェイパーは、同一光軸上に配置された2つの同一の回折光学素子(DOE)で構成される回折成形ソリューションです。このDOEを互いに回転させると、その中を伝搬するビームをスポット(100%の出力)から、スポットにはほとんどエネルギーがないリング(80%程度の出力)にまで成形することができます。また、これらの状態の間のパワー比率を連続的に全範囲で制御することができます。

このパッシブなDOEは、高いLDTと極めて高い角度の精度を備えており、あらゆる高出力レーザー溶接アプリケーションに適しています。

フレキシ(FLEXI)ビームシェイパーのDOEは、手動または電動の回転マウントに簡単に取り付けることができるので、光学モジュールとして作ることができます。このモジュールは、複数の構成で光軸に組み込むことができ、標準のレーザー溶接光学系とは異なる高NAやその他の高価な光学系を必要としません。
フレキシ(Flexi)ビームシェイパーのペアは、シングルモードとマルチモードの両方のレーザーに使用することができ、数kWのレーザーに適応することができるため、幅広いマクロ/ミクロの溶接プロセスを可能にします。
調整可能なリングからスポットへの成形のためのフレキシ(Flexi)ビームシェイパーの概念は、2019年の学術記事でHolo/Or社によって最初に導入されました。

その後、回転モジュール形式に改良され2021年にリリースされました。このモジュールは、シングルモードの高速フォイルレーザー溶接のテストとして検証も行われ、最大700Wで溶接速度が30％以上向上し、100μmのステンレス板を2枚重ねて溶接する際には、1kWに近い高いレーザー出力で55％以上向上する可能性があるとされています。